【近畿】2023 秋季近畿大会結果まとめ & 2024 センバツ出場校予想(一般枠)

甲子園球場 高校野球

こんにちは!

2023年度の秋季近畿大会が昨日(11/4)、全日程を終え、幕を閉じました。今日は大会結果を振り返り、簡単ではありますが僕の所感と来春のセンバツ出場校選考について述べていきたいと思います。どうぞ宜しくお付き合いください。

姫路球場写真

大会結果(トーナメント)

今大会の勝ち上がり表は、下図の通りとなりました。

結果は、大阪桐蔭が3年連続となる6回目の優勝を果たしました。秋季近畿大会の三連覇は史上初の快挙となります。おめでとうございます!

試合スコア

1回戦

準々決勝

準決勝・決勝

大会サプライズ&観戦記

今大会の会場となった舞洲の大阪シティ信用金庫スタジアムはアクセスが悪く、僕はもともと行く気がなかったのですが、10/28の3試合に兵庫の3代表校が揃い踏みするとあって、これは行くしかないと意を決し、この日だけ現地に赴きました。今大会、それ以外の試合についてはネット中継も含めてきちんと観ることができていないため、戦評や大会の総括を述べることはできないのですが、この10/28の1日だけでも驚くようなことが立て続けに起こり、結果、僕は大満足で岐路につきました。
ここでは、今大会僕が驚いたことを3つ書き記しておきます。

10.28の試合予定表
10.28の試合予定表。兵庫代表の3校が揃い踏みとなった。

サプライズ① 須磨翔風の金星

まず第一試合でいきなり魅せられました。秋季近畿大会初出場の公立校・須磨翔風が、奈良の強豪・智弁学園を相手に延長タイブレークの末逆転サヨナラ勝利を収めたのです。この試合、奈良県大会を堂々1位突破した智弁学園打線に対し、須磨翔風の好投手・槙野くんがどこまで粘れるかが焦点となっていました。槙野くんは立ち上がりこそ攻め込まれましたが、その後は粘りの投球を見せ、ランナーを出すものの失点を最小限に食い止めます。智弁学園の先発・青山くんもストレートに伸びのある素晴らしいピッチャーでしたが、須磨翔風打線は序盤・中盤のチャンスを確実に活かし、強豪相手に互角の戦いを見せます。智弁学園は6回から投手を田近くんにスイッチするのですが、この田近くんも変化球にキレのある素晴らしい軟投派左腕で、以降、翔風打線は沈黙します。

両者勝ち越し点を奪えないまま試合は延長10回に入り、表に智弁学園が1点を取ります。その裏にドラマが待っていました。須磨翔風は二死二三塁のサヨナラのチャンスの場面で、打席には3番キャプテンの榧谷くんが入ります。セカンドを守っていた榧谷くんは6回表、自身のエラーから失点を許し同点に追いつかれていたため、なんとしても打ちたかったでしょう。田近くんが投じた2球目を思い切り振りぬき、打球は前進守備のレフトの頭を越すサヨナラ2ベースヒットとなり、須磨翔風が見事逆転サヨナラ勝利を収めます。

この時ばかりは僕も鳥肌が立ち、大興奮しました。この勝利により須磨翔風は強豪相手に金星を挙げると同時に、3年連続で兵庫の高校が奈良1位校を撃破するという結果になりました。

試合終了後写真
試合終了後、喜びを爆発させる須磨翔風メンバー(10.28筆者撮影)

サプライズ② 耐久旋風

今大会、その校名と歴史の深さから注目を集めていた和歌山王者の耐久ですが、周囲の期待を超える活躍を見せてくれました。初戦の社戦ではエラーが目立ち、どうなることかと思いましたが、エース冷水くんが粘りに粘り、相手に決定打を許しませんでした。耐えに耐えていると、8回表に打線が集中打を浴びせ、勝ち越しに成功。そのまま逃げ切り、センバツに向けて大きな一歩を踏み出しました。この勝利の瞬間、泣いている選手もいたのが印象的でした。冷水くんは162球を一人で投げ切りました。

連投となった翌日の準々決勝、須磨翔風戦でも冷水くんは108球の力投を見せ、二桁安打を浴びるものの失点を1点のみに抑え、見事勝利。兵庫の3位、2位校を立て続けに撃破し、4強に進出してセンバツを当確させました。兵庫野球と相性の良いチームなのかもしれませんね。
その後耐久は準決勝で京都王者の京都外大西に惜しくも0-1で敗れましたが、冷水くんはこの試合も111球を一人で投げ切り、被安打4という素晴らしいピッチングを披露しました。
多くの高校野球ファンにとって(少なくとも僕にとって)謎だった耐久の実力ですが、エース冷水くんを中心に粘り強く戦う姿が印象的な好チームでした。甲子園での活躍にも期待したいです。

サプライズ③ 大阪桐蔭の怪物一年生投手

今大会、最も度肝を抜かれた選手が、大阪桐蔭の一年生投手・森陽樹くんです。189センチという恵まれた体格を持つ右の本格派投手なのですが、ストレートがむちゃくちゃ速く、一年生ながらなんと151キロを計測するというバケモノぶりを発揮しました。この森くん、大会前から一部ネット上では既に騒がれており、僕も名前は耳にしていたのですが、今大会、初めて生で観て驚愕しました。高身長から繰り出される球には角度があり、得意のストレートでグイグイ押してくるのですが、時折縦のスライダーやカーブを織り交ぜ、打者を翻弄していました。早熟の速球派投手は制球力に難があったりするのですが、この森くんは荒れ球もほぼなく、内角への変化球もうまくコントロールできていました。僕が観た報徳戦では、報徳打線が完全に沈黙してしまう圧巻のピッチングでした。まさに”バケモノ”という印象でした。

宮崎県出身の森くんは、中学まで軟式で野球をやっており、大阪桐蔭入学前は球速143キロだったらしいのですが、硬式に転向後どんどん球速を伸ばし、ここまでの投手に成長したようです。一年生で150キロオーバーを投げる投手など全国的に見ても非常に稀有ですので、今後の活躍が非常に楽しみな有望投手ですね。
今大会、森くんが投げた後、その名はSNSやネットニュース等で瞬く間に近畿中に広がりました。明治神宮大会でお披露目されれば、一気にその名は全国区に広がるでしょう。全国レベルの大会で活躍し、「大阪桐蔭に森あり」という勇姿を見せつけてくれることを楽しみにしています。

投手=森陽樹くん(大阪桐蔭・一年) (10.28筆者撮影)

気になるセンバツ出場校予想

さて、今大会の内容を基に選考される、2024年センバツ出場校は一体どこになるのでしょうか。現時点で神宮枠、21世紀枠は未確定ですので、ここでは一般枠(6枠)について見ていきましょう。

(過去参考記事:センバツ高校野球 近畿地区選考の謎

まず、ベスト4に進出した4校は当確となりますので、今回は優勝した大阪桐蔭(大阪)、準優勝の京都外大西(京都)、そして京都国際(京都)耐久(和歌山)は、センバツへの切符を手中に収めたと言っていいです。

注目の5&6枠目は、準々決勝で敗退した報徳学園(兵庫)、近江(滋賀)、履正社(大阪)、須磨翔風(兵庫)の4校を比較し、2校が選出されますが、多くのメディアやネット上の意見と同様、報徳学園近江が有力と言えるでしょう。
報徳は高い投手力と鉄壁の守備力で激戦の兵庫を制し、今大会優勝校の大阪桐蔭とも僅差の接戦を演じました。戦力的には選出に申し分ないと評価でき、5枠目として選ばれることが濃厚です。
残る1枠は、近江優勢と見ます。今大会、近江は2試合ともロースコアに終わり、準々決勝では完封負けを喫している点が打力不足という印象を残してしまったかもしれませんが、逆に投手力は高評価を得たことと思います。履正社は近江と比較して打力は優っていると評価できますが、準々決勝で大量失点をしてしまったことが選考に響きそうです。また、須磨翔風は選考委員が好きな公立校であり、奈良1位校の智弁学園に勝った点が高く評価できますが、2試合でエラー6つを出してしまったことがマイナス評価となりそうです。さらに、近江は滋賀1位校であり、地域性で見ても履正社、須磨翔風と比較して優位に立っていることは間違いありません。

以上の6校で今年は割と簡単に決まりそうです。が、明治神宮大会で大阪桐蔭がもし優勝し、神宮枠を持って帰ってくると、この1枠を残る2校のどちらに与えるかで揉めそうです。その時はその時で、また悩みたいと思います(笑)

おわりに

今年の近畿大会、個人的にはあまり観戦することができませんでしたが、唯一観戦した日が好ゲームばかりの”当たり日”であり、収穫が非常に多く楽しむことができました。今後は、神宮枠の行方が決まり、21世紀枠の最終候補が出揃ったら、2024年センバツの全国の出場校予想を改めてアップしたいと思います。

2023年の高校野球も、あと僅かですがもう少し続きます。最後の最後まで全力で楽しみたいと思います!

筆者プロフィール
この記事を書いた人
しんのG

高校野球を年間60~90試合ほど現地観戦している関西在住の高校野球ファンです。近畿の高校野球の話題を中心に、ライト層からコア層のファンまで楽しめるような有益なブログを目指して投稿していきたいと思います。
また、音楽も好きなので、音楽関連の想いも綴っていきたいと思います。宜しくお願いします。

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