3/31、第96回選抜高校野球大会が無事に全日程を終え、健大高崎の優勝で幕を閉じました。
今大会はどのような大会で、僕の予想は果たしてどれぐらい当たっていたのでしょうか。早速、僕の観戦記や小ネタなども挟みつつ振り返り、総括していきたいと思います。
大会結果(勝ち上がり表)
今大会の結果は、下表の通りとなりました。
しんのG予想と結果(戦力分析答え合わせ)
初戦勝敗結果
今大会も僕は32代表校の戦力分析を行い、各チームにA+~Cまでの7段階評価をつけ、noteの方に投稿していました。総合評価をランク別に表した一覧は、下表の通りでした。
A+ | 該当なし |
A | 星稜 |
A- | 作新学院 健大高崎 関東第一 豊川 大阪桐蔭 報徳学園 広陵 明豊 神村学園 |
B+ | 北海 青森山田 八戸学院光星 山梨学院 常総学院 中央学院 愛工大名電 敦賀気比 京都外大西 京都国際 創志学園 高知 |
B | 学法石川 宇治山田商 航空石川 阿南光 熊本国府 東海大福岡 |
B- | 耐久 田辺 |
C | 別海 |
昨年も書きましたが、例年、1回戦においては大体2/3ぐらいの試合がこのランクの戦力通りの結果になります。
では、今年の1回戦の結果はどうだったのでしょうか。例年の通り、ランク上位校が勝てば的中とし、同ランク同士の対戦であれば3点差以内の僅差の場合は的中、それ以外は外れとします。
勝ち(ランク) | スコア | 負け(ランク) | 予想結果 |
〇八戸学院光星(B+) | 5-3 (EX11) | ●関東第一(A-) | 外れ |
〇星稜(A) | 4-2 | ●田辺(B-) | 的中 |
〇熊本国府(B) | 2x-1 (EX10) | ●近江(B+) | 外れ |
〇阿南光(B) | 11-4 | ●豊川(A-) | 外れ |
〇明豊(A-) | 1x-0 | ●敦賀気比(B+) | 的中 |
〇健大高崎(A-) | 4-0 | ●学法石川(B) | 的中 |
〇創志学園(B+) | 7-0 | ●別海(C) | 的中 |
〇山梨学院(B+) | 7-1 | ●京都外大西(B+) | 外れ |
〇中央学院(B+) | 7-1 | ●耐久(B-) | 的中 |
〇宇治山田商(B) | 5-4 | ●東海大福岡(B) | 的中 |
〇広陵(A-) | 3-1 | ●高知(B+) | 的中 |
〇青森山田(B+) | 4x-3 | ●京都国際(B+) | 的中 |
〇神村学園(A-) | 6-3 | ●作新学院(A-) | 的中 |
〇大阪桐蔭(A-) | 7-1 | ●北海(B+) | 的中 |
〇報徳学園(A-) | 3x-2 (EX10) | ●愛工大名電(B+) | 的中 |
〇常総学院(B+) | 1-0 | ●航空石川(B) | 的中 |
1回戦序盤は予想を外すことが多く、今大会は的中率が低くなるのではと危惧しましたが、中盤から巻き返し、終わってみれば16試合中12試合が予想通りとなりました。これは僕としてはまずまずの結果と言えます。ただし1回戦は3点差以内の僅差の接戦が10試合もあり、ランク差を感じさせないほどどのチームも実力が拮抗していました。
優勝予想
今大会、ベスト4には以下の4校が残りました。()内は、僕が評価したランク付けです。
- 星稜(A)
- 健大高崎(A-)
- 中央学院(B+)
- 報徳学園(A-)
中央学院の躍進は正直言って予想外でしたが、それ以外は大会前から評価の高かったチームが残りました。そして例年、優勝校はA-評価以上の高校の中から出てきているのですが、今大会もA-評価だった健大高崎が優勝する結果となりました。
組み合わせ抽選前の戦力分析が終わった段階で書いたnoteの記事内で、僕は優勝候補筆頭に星稜を挙げ、報徳学園にも優勝の可能性が大いにある、と記しました。そして、組み合わせが決まった後に書いた前回の記事内では、さまざまなジンクスをふまえた上での優勝校を予想し、関東第一or健大高崎or大阪桐蔭の名を優勝候補に連ね、それらを覆す高校が現れるとすれば、それは報徳学園ではないか、という趣旨でまとめました。今大会は健大高崎と報徳学園の決勝戦となり、かなり予想に近い結果になったのではと感じています。
総括
今大会、ベスト8に残ったチームを地区別に見てみると、関東3校、近畿2校、東北、北信越、四国が1校ずつと、関東勢の強さが目立ちました。近畿勢は開幕から5連敗となり、残る大阪桐蔭、報徳学園の2校は”死のブロックD”に入っていたため、初戦で7校全滅の危機すらありましたが、2校の名門は無事にベスト8まで進出しました。
今大会の内容面を振り返る上でまず触れるべきは、全体的な長打力の低下です。これは大会前から既に僕を含む多くのメディアが予想していましたが、今大会から導入された新基準バットの影響により打球が飛ばず、本塁打、長打が顕著に減り、ロースコアのゲームが多くなりました。外野手の守備位置を見れば一目瞭然、定位置は従来より1~2メートルほど前になり、ランナー2塁の場合の前進守備は軟式野球並みの位置となり、外野正面への単打ではかなり生還が難しくなりました。また、大会本塁打数も31試合で3本(柵越えは2本)と非常に少なく、大会総試合数が30試合を越えた1983年(第55回大会)以降で最低を記録しました。新基準の低反発バットは、思った通り「投高打低」に拍車をかける結果となりました。
高校野球の姿がちょっぴり変わった中、大会を見事制したのは健大高崎でした。自身初の全国制覇であり、群馬県勢としても初のセンバツ制覇となりました。
健大高崎は投打がきっちりかみ合っており、新2年生コンビの佐藤くん、石垣くん両投手が素晴らしいピッチングを見せ、プロ注目捕手の箱山くんを中心とした打線もここぞという場面でこれに応えました。もともと大会前から高い評価を得ていたチームなのですが、実際に見ると本当にチーム全体がうまくまとまっているな、と感じました。中でも佐藤くんは今大会22イニングを投げ、失点0という快投を見せました。あのスライダーは普通の高校生では打てないだろう、と思うくらい切れ味が鋭かったですね。そんな佐藤くんは、準々決勝で血マメがつぶれてしまい、準決勝と決勝は長いイニングを投げられない状態だったのですが、二番手投手の石垣くんが粘りの投球を見せ、手負いのエースを見事にカバーしました。箱山くんのリードも素晴らしかったですし、バッティングでも4番の役割をしっかりと果たす活躍を見せ、立派なキャプテンシーを示してくれました。
健大高崎は主力投手の2人がまだ2年生ということもあり、今後も強くなっていく非常に楽しみなチームだと思います。選手の皆さん、優勝おめでとうございます。
2年連続で惜しくも準優勝となった報徳学園も、素晴らしい戦いを見せてくれました。昨春は初戦で健大高崎に快勝すると、その後東邦→仙台育英→大阪桐蔭を倒し、今春も愛工大名電→常総学院→大阪桐蔭という甲子園優勝経験のある高校を次々と撃破していきました。籤運どんだけ悪いねん、とどうしても思ってしまうのですが、選手たちは物怖じすることなく、堂々としていましたね。間木くん、今朝丸くんのダブルエースがしっかりとゲームを組み立て、鉄壁の守備で相手のチャンスの芽を摘み、長打力こそないものの単打と犠打、盗塁などでコツコツと得点を積み重ね、抜け目のない試合が多かったです。新基準バット導入にあたり、報徳のように投手力、守備力、機動力が高く小技が得意なチームが有利になるという見方は多く、僕自身もそう考えていたのですが、今大会の報徳の勝ち上がりはまさにそれを具現化し、証明する結果となりました。最後は健大高崎に前年のリベンジを果たされましたが、この準優勝の悔しさをバネに、夏も戻ってきてほしいですね。
なお今大会、新基準バット導入によりロースコアの展開が増えたことで、一部ネット上では「試合がつまらない」「愚策だ」との過激な意見も見受けられます。しかしこの措置は、打球直撃による投手の怪我の防止と、投げすぎによる投手の負担軽減を目的としており、また、国際基準に照らし合わせてもこれまでの日本の高校野球の金属バットは反発係数が高く飛びすぎであり、日本だけ「ガラパゴス化」しているという指摘もあったため、僕はこの新基準バットの導入には賛成しています。これまでのバットが異常だったのだ、と考えるようにしています。これは個人の好みの問題ですが、僕は大味な試合よりも緻密な野球が好きなので、ノーガードの打ち合いではなく頭を使ったせめぎ合いの方が見応えがあると感じます。それに、今大会は導入して最初の大会だったのですが、じきにこのバットでのバッティング技術も全体的に向上し、吸収力の高い高校生たちはすぐに慣れるのではないか、と楽観視しています。
しんのG観戦各賞
今大会、僕は飛び飛びの6日間で計17試合を現地観戦できました。その中で印象に残った試合やプレー、応援の中でも、特に光っていたものに対し、今回もしんのG賞を贈りたいと思います。
しんのGベストマッチ
今大会、現地観戦した試合だけでも数多くの熱戦が繰り広げられました。開幕戦の八戸学院光星vs関東第一や、熊本国府vs近江、2回戦の青森山田vs広陵などは、いずれも手に汗握る攻防であり、非常に見応えがありました。特に熊本国府vs近江は非常に引き締まった好ゲームであり、最後まで天運がどちらに転ぶかわからない面白い試合として印象に残りました。ですが、僕はタイブレークが嫌いなので、これらの試合は残念ながらしんのGベストマッチの対象外となります。
そんな僕が今大会、現地観戦した試合の中でベストマッチに挙げたいのが、準々決勝の報徳学園vs大阪桐蔭の一戦です。
両校は昨秋近畿大会の準々決勝で対戦し、この時は4-3で大阪桐蔭が勝利しており、報徳学園にとって今回の対戦はリベンジマッチでもありました。対する大阪桐蔭も、前回大会準決勝で5点差リードを逆転されて報徳学園に敗れており、前年の雪辱を誓う一戦として臨みました。
地元兵庫と大阪の両雄の対戦となったこの試合は、今大会最も注目度の高かった試合と言えるでしょう。両チームともに力のある投手を複数枚擁し、実力伯仲とみられ、接戦が予想されていました。小雨が降る中、甲子園は緊張感が張り詰めており、雰囲気は最高でした。そして試合もシビレる展開で、報徳学園・今朝丸くんと大阪桐蔭・平嶋くんの両先発が140キロオーバーの直球をバンバン投げ合い、ロースコアの好ゲームとなりました。結果は、随所で堅守を見せ、相手のミスに巧くつけ込んだ報徳学園が4-1で勝利し、見事に秋の雪辱を果たしました。
この試合で素晴らしかったのは、なんと言っても報徳学園の今朝丸くんのピッチングと野手陣の堅守でしょう。今朝丸くんは伸びのあるストレートとキレのある変化球がこの日は冴え渡っており、常にストライク先行で絶妙にコーナーを突くピッチングで、強打の大阪桐蔭を5安打1失点に抑え、見事完投しました。僕が今まで見てきた今朝丸くん登板の試合の中で、この日は間違いなくベストピッチングだったと思います。また、野手陣もヒット性の当たりを次々とうまく捌いてアウトにし、今朝丸くんを何度も助けました。
この試合は注目度、緊張感、攻守レベル全てが高く、非常に見応えがありました。加えて、甲子園で大阪桐蔭が同じ相手に2度敗れる初めてのケースとなり、両チームにとってのその価値の重みも含めて、今大会のしんのGベストマッチに選定します。おめでとうございます!
しんのGベストファインプレー
今大会も数えきれないほど多くの好プレーを目の当たりにし、その度に大興奮しました。その中でどのプレーをベストにするべきか非常に悩みどころだったのですが、結果、しんのGベストファインプレーは青森山田のセンター・對馬くんが2回戦で見せたダイビングキャッチに決まりました。おめでとうございます!
広陵との対戦となったこの試合、2-2で9回表に入ると広陵が1点を勝ち越し、なおも一死二三塁のチャンスを迎えます。そして広陵の4番・只石くんが打った打球は、センター前へ落ちようかというライナー性の当たりとなりました。青森山田のセンター・對馬くんはすぐさま前進すると、この打球を見事にダイビングキャッチし、失点を防ぐファインプレーを見せました。正面へのライナー性の打球は非常に判断が難しいのですが、對馬くんは素晴らしい反応と動作でヒット性の当たりをアウトにし、僕はその攻めた守備にすこぶる感心しました。この後、広陵はさらに2点を追加しリードを3点に広げるのですが、万事休すと思われた9回裏、青森山田はなんとこの3点差を追いつき、延長10回タイブレークの末サヨナラ勝ちを収めました。後々試合を振り返った時、この時の對馬くんのプレーがなければ広陵はチャンスをさらに広げてビッグイニングを作っていた可能性があり、對馬くんがもぎ取ったこの1つのアウトはとても重要だったと言えるのではないかと思います。對馬くんは初戦の京都国際戦でもセンターオーバーの大飛球を背走ダイビングキャッチしており、その守備範囲の広さ、打球判断の速さが光っていました。
對馬くんの他に、個人的には熊本国府のショート・山田くんの守備も非常に印象的でした。プロ選手と遜色ない身のこなしで次々と難しそうなボールを簡単に捌いており、とてもかっこよかったです。
またこれは昨秋からずっと感じているのですが、報徳学園の内野守備陣はやはり全国トップレベルであり、本当に華麗だなと思います。特にショートの2年生・橋本くんは完璧と言っていいほど守備力が高く、観ていて惚れ惚れしました。今後も引き続き応援したい選手です。
しんのGベスト応援賞
昨年に続き、今大会もアルプスの応援で最も注目を浴びたのは、報徳学園の「元祖・アゲアゲホイホイ」でしょう。昨年に負けず今大会も男子校らしさ全開の、圧のある野太い声が甲子園に響き渡り、アルプスだけでなく球場全体を巻き込んでいました。外野席にいた僕の周りでも、あちこちから「アゲホイやりたい」「アゲホイ楽しみ」といった若者たちの声が聞こえてきました。そしていざ”Samba De Janeiro”の演奏が始まると、待ってましたと言わんばかりに皆かけ声を合わせ、両手を上げて楽しんでいました。体感では、昨年よりも観客を巻き込む力が大きくなっていたように思います。
その報徳学園を差し置いて、今大会僕が選んだベスト応援賞は、熊本国府に決まりました。
熊本国府のチャンステーマは「ワカチコ」と呼ばれるもので、まずスローテンポで手拍子しながら拍をとり、徐々に速くした後、ひたすら「ワ~カ~チ~コ~ワカチコ~♪」と歌いながら体を左右に動かす、というよくわからないものです(笑)。「ワカチコ」はピン芸人のゆってぃが使うフレーズであり、この応援スタイルは以前からごく一部の高校で使用されている(元祖がどの高校なのかは知らない)のですが、熊本国府がやる「ワカチコ」にはなんだかよくわからない絶妙な中毒性があり、シンプルな故頭の中に残り続け、クセになってしまいました。そういう意味でも、この応援は「魔曲」なのだと感じました。
またそれ以外に、熊本国府は光genjiの「勇気100%」を歌い、僕世代のノスタルジーを掻き立てたかと思えば、Creepy Nutsの”Bling-Bang-Bang-Born”も演奏するなど最近のトレンドもしっかり押さえており、これらの新旧のバランスとワカチコの中毒性が高く評価できると考え、今大会のベスト応援賞に選定しました。熊本国府応援団の皆さん、おめでとうございます!
“説”について
大会前から叫ばれていたさまざまな説、所謂ジンクスのようなものについて見ておきましょう。今大会の結果、途絶えた説と継承された説があり、さらにはちょっとした小ネタが誕生しましたので紹介しておきます。
途絶えた説
前回の記事で紹介した、「広陵に勝ったチームが優勝する」説は、今大会で途絶えました。遡れば一昨年の秋から昨年の春、夏、秋までのすべての全国大会において、いずれも広陵に勝ったチームがその後優勝を果たすという偶然が続いていたのですが、今大会2回戦で広陵を倒した青森山田は、次戦で中央学院に敗れ、優勝できませんでした。
継承された説
「甲子園で大阪桐蔭に勝ったチームは優勝しない」説は、継続となりました。今大会、報徳学園が大阪桐蔭に勝利しましたが、昨年に続き準優勝となり、惜しくも優勝を逃しています。これにより、甲子園で大阪桐蔭に勝ったチームが優勝しない連続記録は「7」となりました。
また、これは前回の記事を書いた際は知らなかったのですが、今年(2024年)だからこそ注目のジンクスが実は存在していました。それが、「西暦の末尾が”4”の年のセンバツは、初優勝校が誕生する」説です。歴史を見るとまさにその通りとなっており、興味深いです。そしてこのジンクスは、今大会の健大高崎の初優勝によって破られずに継続となりました。対象となる過去のセンバツ優勝校一覧を下表に示します。記載している優勝校は、全て当時初優勝でした。
年 | 大会 | 優勝校 |
1924 | 第1回 | 高松商(香川) |
1934 | 第11回 | 東邦商(現・東邦/愛知) |
1944 | 中止 | ― |
1954 | 第26回 | 飯田長姫(長野) |
1964 | 第36回 | 海南(徳島) |
1974 | 第46回 | 報徳学園(兵庫) |
1984 | 第56回 | 岩倉(東京) |
1994 | 第66回 | 智弁和歌山(和歌山) |
2004 | 第76回 | 済美(愛媛) |
2014 | 第86回 | 龍谷大平安(京都) |
2024 | 第96回 | 健大高崎(群馬) |
小ネタ
天理バウンド
いきなりですが、まず下の表をご覧ください。
年 | 大会 | 回戦 | 勝敗 | 結果 |
2020 | 92回春 交流試合 | ― ― | ― ● | 中止 天理2-4広島新庄 |
2021 | 93回春 | 1回戦 2回戦 準々決勝 準決勝 | 〇 〇 〇 ● | 天理7-1宮崎商 天理4-0健大高崎 天理10-3仙台育英 天理0-2東海大相模 |
2022 | 94回春 | 1回戦 | ● | 天理4-5星稜 |
2022 | 104回夏 | 1回戦 2回戦 | 〇 ● | 天理2-1山梨学院 天理2-4海星 |
これは令和に入ってからの天理(奈良)の甲子園での全成績になります。これが何やねん、と思われるでしょうが、勘の鋭い人ならおわかりでしょう。そうです、令和の天理に負けたチーム4校のうち、3校がその後甲子園で初優勝を果たしているのです。2021年春に敗れた仙台育英は翌年夏に優勝、2022年夏に敗れた山梨学院は翌春に優勝、そして今回優勝した健大高崎も、2021年春に天理に敗れているのです。単なる偶然なのですが、それにしてもこれはちょっと面白いことになっていますね。次に宮崎商が甲子園に出てきた時には、要注目です!
僕はこの現象を、天理戦敗北からのリバウンド、略して「天理バウンド」と命名します。
2年連続準優勝は兵庫県勢のみ
今大会は、報徳学園が2年連続で決勝に進出しました。2年連続の決勝進出は、センバツの歴史の中で14校目、回数で言うと17度目のことになります。その中で、前回準優勝校の決勝進出は1933年の明石中(現明石)、38年の中京商(現中京大中京)、39年の東邦商(現東邦)、40年の岐阜商(現県岐阜商)、59年の中京商、89年の東邦、05年の愛工大名電に続く8度目となったのですが、連続準優勝はこれまで明石中のみで、他はすべて前年の雪辱を果たしていました。そして、今回報徳は連続準優勝となりましたので、これは同じ兵庫県勢の明石中以来2度目のこととなり、兵庫県勢のみしか達成していないことになります。愛知県勢が2年目で優勝できているのに対し、兵庫だけ2年とも準優勝というのは、ちょっと悔しいですね。決勝に行くだけでも凄いことなんですけど。
おまけ
レフト上段バックスクリーン横にあるスカイビューボックス(松谷化学ボックス)を見て思ったのですが、松谷化学工業のロゴがモスバーガーに激似で面白かったです。
最後に
以上、長くなりましたが今大会の総括を終わりたいと思います。今年は通常の戦力分析に加え、ジンクスについても数多く言及しました。様々なデータやジンクスから勝ち上がりや優勝校を予想するのも、新たな発見がありなかなか面白いものです。今後もデータを研究し、いろいろな法則を見つけていけたらいいなと思います。
今年も野球シーズンが始まりました。これから11月まで、春季大会、選手権、秋季大会とイベント盛りだくさんの楽しい季節が続きます!盛り上がっていきましょう。
では、また!
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